実は、骨って痛みを感じないんです。
骨が痛い・・・と感じることがあると思いますが、骨本体には痛みを感じる侵害受容器がほとんどありません。
痛いのは、骨ではなく、骨の周りの侵害受容器が豊富に存在する骨膜や、筋肉、靭帯等の痛みです。
実際、知らないうちに骨折していたり、ひびが入っていたりすることはあるようです。
咳のし過ぎで肋骨が亀裂や骨折なんてことは結構あるそうです。骨折時の痛みは、破壊に伴う炎症や、機械的刺激などにより骨膜の侵害受容器が興奮し、痛みを感じるそうです。
膝の痛みで当院に来院される方も多いですが、病院で「変形性膝関節症」と言われ、
軟骨がすり減っていて、骨と骨がこすれるので痛いのだと言われたとおっしゃる方がいます。
でも、実際は骨や軟骨自体は通常は痛みを感じないので、周りの軟組織の問題であることが多いのです。
もし骨本体が痛みを感じるとしたら、人工関節をいれてボルトで留めるなんて手術は、とてもじゃないけど
無理でしょうね。
ただし、癌の骨転移などの病変の場合、通常とは異なり、骨髄内の侵害受容器の活性化による痛覚過敏や、骨髄内の知覚神経の圧迫・破壊による痛みを感じることがあるといわれています。